3月5日(土)、今年も「仙台防災未来フォーラム2022」が仙台国際センターで開催されました。 一般社団法人SDGsとうほくは毎年、出展とセミナーを主催。今年のセミナーのテーマは「SDGsと企業防災・地域防災 ~災害時の企業の役割~」でした。
災害時を想定して市内の企業・商店街ではどのような取り組みが行われているのでしょうか?SDGsの視点から事例紹介とパネルディスカッションを行いました。
最初に紅邑代表理事が登壇し、2015年の仙台防災枠組のことや、SDGsに唯一明記されている地名がこの「仙台防災枠組」であることなどを話されました。
それから事例紹介として登壇されたのは、株式会社フクダ・アンド・パートナーズの加藤祐さん。 仙台市長町に建築している「仙台長町未来共創センター」は、平常時と災害時で機能が変わるリバーシブル・ビル。貸会議室などが災害時には帰宅困難者80名を収容できる一時避難場所に変わるという。近隣の住民のコミュニティにもなる空間づくりをコンセプトに取り入れています。
次に荒町商店街振興組合の副理事長の庄子康一さんが登壇されました。「子まもりプロジェクト」という子どもたちが安心して暮らせる街づくりを願い、最初は一人で動き出し、町内の30店舗が加盟するまでに広がりました。その10年以上かけた活動を紹介。 「顔が見える関係ができれば、防災にも生かせる。平常時の取り組みが、災害時に活かせる」と語りました。
その後、休憩をはさんで、パネルディスカッションと質疑応答へ。 コーディネーターはSDGsとうほくアドバイザーの畠山茂陽さん(NPO法人ファイブブリッジ理事長、河北新報社勤務)。未来共創センターと荒町商店街の活動をお互いの質問や感想を交えて、多角的に深堀していきました。 楽しいキャッチボールにより、ご紹介いただいた事例内容がより立体的に見えてきました。来場者からの感想や質問の時間もたっぷりとり、半数ぐらいの参加者からご発言いただきました。 双方向のコミュニケーションにより、複眼的な防災の事業、街づくりが浮かび上がりました。
そのまとめを理事の高浦 康有さん(東北大学大学院経済学研究科准教授)がわかりやすく要点を話されました。
最後に私が閉会のご挨拶をさせていただきました。 ウクライナ危機に少し触れ、マスコミの情報に頼るだけでなく、自分で調べる大切さをお伝えしました。平和なウクライナに突如、戦争が起きたのではなく、絶えず内紛状態だったこと。 どちらが善悪、生後ではなく、戦争を起こして分割統治する勢力があることは確かなことなので、その全体の構造を理解しておかないと、対処できない時代に入っています。 とにかく、一日も早い停戦調停を結んで、終結してほしい。その願いと祈りを、閉会のごあいさつに代えさせていただきました。
SDGsとうほく理事/サーキュン編集長:髙橋 好郎
*このレポートは、東北サステナブルWebマガジンサーキュンより転載いたしました。